銀行口座が凍結された!?家族信託はその万が一を解消できるのか
銀行口座は基本的に勝手に凍結されることはないのですが、何らかの理由で突然凍結されてしまうというケースもあるようです。そのような場合には凍結を解除する必要があるものの、すぐに手続きができるわけではないためしばらくお金の管理ができなくなってしまいます。そこで今回は銀行口座の凍結に関する点と家族信託を利用する必要性について解説します。
身内の銀行口座が凍結されるケースとは
身内の銀行口座が凍結されるケースとしてまず挙げられるのが、身内が死亡してしまった場合です。銀行に預金者の死亡が伝わった時点ですぐに口座が凍結されるシステムとなっており、そうすることで相続手続きが終わるまで本人以外の人が引き出せないようにトラブル防止の意味で行われます。また債務整理を行った場合もほとんどのケースで銀行口座が凍結されてしまいますし、銀行口座が不正に利用された可能性があるとその銀行の口座だけではなく同名義のほかの銀行口座もすべて凍結されてしまう恐れがあるのです。このように身内の銀行口座が凍結されるケースとしては相続関係や債務整理、そして不正利用の3つが挙げられています。ほかにも身内が認知症になってしまうなど、自己管理や判断ができなくなった場合も凍結される可能性があるようです。
裁判所に申し立て!?銀行口座の凍結を解く方法とは
何らかの理由で銀行口座が凍結されてしまった場合、解除する方法はいくつかあります。例えば預金者である身内が死亡してしまっている場合は相続手続きを完了させることで凍結を解除することができますし、債務整理が理由の場合も債務整理に関する手続きを終えることで1ヶ月から3ヶ月程度で解除してもらえるようです。このように相続に関係するものや債務整理の場合は手続きさえ完了すれば凍結が解除されるため、そこまで難しい手続きは必要ありません。ただ気を付けなければいけないのが不正利用による銀行口座の凍結で、こちらの場合は権利行使の届け出を行わなければいけないのです。それでも必ず凍結が解除されるわけではないため、場合によっては弁護士に依頼して裁判所に民事裁判を申し立てるなどの法的手段を講じる必要があります。
家族信託専用口座?そのメリットとは
家族信託とは、家族に自分の財産の管理や処分を委託することができるというものです。そんな家族信託専用の口座を利用するメリットとしては、預金者が死亡してしまったり認知症になってしまうなど本人に確認を取ることが難しいケースでの銀行口座の凍結を予防することができる点が挙げられています。これらのケースは突然起きてしまう可能性が高いため、事前に家族信託専用の口座を利用することで凍結に至るトラブルを防げるのはもちろん、万が一の財産管理や分与もスムーズに行うことができるのです。
銀行口座のトラブルを避けるためにも家族信託を検討しよう
このように何らかの理由で銀行口座が凍結されてしまうと、すぐに解除することが難しいため預金管理に関するトラブルが起きてしまいます。その中で身内の死亡に関するものや認知症によるものに関しては、家族信託を利用することで対処しやすくすることが可能です。そのため、万が一のトラブルに備えて家族信託の利用を検討することがおすすめだとされています。