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相続空家

相続した空き家の売却にかかる税金はどのくらい?節税のポイントは?

家屋を相続で受け継いだものの、使い道もなく売却を検討している人は少なくありません。空き家のまま放置しても維持費、固定資産税、都市計画税など様々な税金もかかってしまいますが、売却をしてもかかってくる税金があることはご存知でしょうか。今回は売却にかかる税金や節税対策のポイントなどについてお伝えしていきます。

 

相続した空き家を売却したら税金はどのくらいかかる?

 

不動産の売却において必ずかかってくる税金は印紙税、譲渡所得課税などです。5年以上保有した不動産の場合、譲渡所得課税の計算は売却によって得た利益に税率(所得税の税率15%、住民税の税率が5%)をかけた金額となります。また、3000万円控除を使うか使わないかでも金額が大きく変わってきます。例えば1500万円で空き家を売却した場合、譲渡所得課税は1170万円ですが、控除分の3000万円で相殺できてしまうため、実質譲渡所得課税は0になります。それに対し3000万円控除を受けない場合には1170万円に対して税率がかかり、所得税が175万5000円、復興特別所得税が3万6800円、住民税58万5000円、譲渡所得課税は237万6800円という大きな金額がかかる計算になります。

 

空き家売却にかかる税金を安く抑える方法は?3000万円特別控除ってなに?

 

3000万円特別控除とは、相続した空き家が一定の条件を満たしており、尚且つ解体して更地にするか、耐震リフォームをし(耐震基準を満たしていれば必要なし)、相続開始から3年以内に1億円以下の売却をした場合に適用される控除です。条件は細かく決められており手続きも根気のいるものとなりますが、何百万もの税金を抑えることができるというメリットを考えれば面倒でも条件を一つずつ確認し手続きしておきたいところです。

 

解体してから売却するほうがいい場合も

 

相続した空き家の売却においては解体してから売却した方がいい場合もあります。築年数が古い空き家であるほど建物の瑕疵に関するトラブルが起きやすくなります。もし買い手が居住している中で何か欠陥があった場合は売り主が責任を負わなくてはいけなくなります。これらの可能性も考慮し、売買する時点で瑕疵担保責任を免除してもらう方法もありますが、かならず免除してもらえるとは限りません。少しでも不安な場合には解体し、更地にしてから売却することを検討しましょう。

相続した空き家は早めの売却が鍵

 

空き家の売却において税金が多くかかってくる点や、瑕疵責任など気をつけるべき点がいくつもあります。手続きも多くあり大変な作業とはなりますが、3000万円控除を受けるためには相続開始から3年以内に売却することなど期限もあるため、より節税して売却を検討している人は、早めに空き家の売却手続きをするように心がけましょう。