コラム

贈与

知っておきたい豆知識!へそくりに税金がかかった?!

専業主婦であるAさんはの話を例にあげてご紹介します。

「夫の生前に二人で海外旅行でも行こうとコツコツへそくりを貯めていたAさん。しかし、結局使うタイミングがなく、夫が亡くなってしまいました。」

へそくり分は夫から生前にもらったものであり自分名義の口座で管理していましたので自分のものであると認識し相続税の申告には追加しませんでした。しかし、納税もすませた後に税務調査でへそくり分の申告漏れを指摘され、しかも納税が遅れた分の延滞税も付くと言われたのです。

 

どのような形でへそくりを貯めておけばよかったのでしょうか・・・?

 

へそくりに税金がかかるの?

 

実は、へそくりは、妻の財産として認められない可能性が高いのです。

よって、夫が亡くなってしまった際には、夫の財産とみなされ、税金(相続税)がかかってしまう可能性があります。

また、ここで挙げた例のように、へそくりを貯めるだけで結局使うタイミングがなく、一度も使用していないと、夫の財産(夫名義の預金)としてみなされる可能性がさらに高くなります。

では、「へそくり」とみなされず、妻自身の財産であると認められるものには、どのようなものがあるのでしょうか?

 

*結婚持参金

*妻の公的年金

*妻が資産運用で稼いだお金

*結婚後の給料や妻が稼いだもの

以上のものが挙げられます。

へそくりが誰の財産になるのかは、「資金元は誰が稼いだものなのか」「そのお金を自由に使うことができる権限は誰にあるのか」で判断されます。

そのため、夫の稼いだ収入をコツコツ貯めていたり、自分で稼いでいないものだったりと自由に使える権限がないという理由から、夫の財産として認定されてしまいます。

 

へそくりに税金がかからないようにするためには?

 

それぞれのご家庭では、やりくりは異なってくると思いますが、夫婦共有の家計だという家庭も多いでしょう。

しかし、相続税の観点からは、誰の財産なのかを明確にしなければなりません。

よって、へそくりが妻の財産と証明するために、次のようなものが作成しておくことをオススメします。

 

*夫から妻への生前贈与であることを立証する贈与契約書

*そのお金が妻が自由に使えるように管理運用していたという事実

最後に

 

実際にへそくりがあった場合、相続財産と思っていないことが多く、税務調査で指摘されることが多いです。

へそくりを税金の対象にならないようにするためには、贈与契約書の作成が必要です。