コラム

贈与

住宅取得資金贈与で節税対策!その効果とは

「子や孫にお金を贈与したいけれど、贈与税が高くてためらっている」

このようにお悩みの方はおられませんか?

実は、子や孫にお金を贈与する際に、住宅資金贈与とすることで節税ができるのです。

今回はそのことについて、そもそも住宅資金とは何か、どのくらい節税できるのかなど、解説します。

住宅取得資金とは

住宅取得資金とは、自己の居住用に供する住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等(以下「新築等」といいます。)の対価に充てるための金銭のことです。

子や孫にお金を贈与する際、住宅取得資金として贈与することによって、一定の要件を満たすときは、次の非課税限度額までの金額について、贈与税が非課税となるのです。(以下、「非課税の特例」といいます)

住宅取得資金贈与で非課税の特例が適用されるための条件は?

条件は、受贈者に関するものと居住用の家屋に関するものがあります。

受贈者に関する条件としては、贈与を受けた時に贈与者の直系卑属であることや、贈与を受けた年の11日において、20歳以上であることなどがあります。

居住用の家屋に関するものとしては、その広さに関するものや、築年数に関するものなどがあります。

上記以外にも条件は複数あるため、詳しくは国税庁のHPを参照してください。

非課税限度額はいくらか?

非課税限度額は、年度や家屋の種類によって異なります。

また、消費税率によっても異なりますが、ここでは消費税率は(201812月の)予定通り201910月から10%となるものとします。

*省エネ等住宅の場合

201911日~930日 →1200万円

2019101日~2020331日 →3000万円

202041日~2021331日 →1500万円

202141日~20211231日 →1200万円

*上記以外の住宅の場合

201911日~930日 →700万円

2019101日~2020331日 →2500万円

202041日~2021331日 →1000万円

202141日~20211231日 →700万円

実際にどのくらい節税できるのか?

ここでは、住宅取得資金贈与で非課税の特例の適用を受けることによって、実際に一般的な現金贈与と比較してどのくらい節税できるのかについて、「20192月に子や孫(同年11日時点で20歳以上)に1000万円を贈与する」場合を例としてご紹介します。

(住宅は省エネ等住宅以外の住宅、かつ暦年課税とします。)

*一般的な現金贈与の場合

基礎控除後の課税価格 1000万円 110万円(基礎控除額) 890万円

贈与税額 890万円 × 30 90万円(控除額) 177万円

贈与税額は177万円となります。

*住宅取得資金贈与の場合

課税される金額 1000万円 700万円(非課税金額) 110万円(基礎控除額) 190万円

贈与税額 190万円 × 10 19万円

贈与税額は19万円となります。

*いくらお得?

177万円 19万円 158万円

上記の計算結果から、一般的な現金贈与の場合よりも住宅資金贈与の場合の方が、158万円もお得であることがわかります。

以上、住宅資金贈与による節税についてご紹介しました。

上記でご紹介した以外にも細かい基準があり、またその時々の制度やみなさんの状況によって税額の計算は変わるので、贈与を検討している方は専門家に相談することがおすすめです。

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