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『ゼロ・ウェイト』って??

ごみ問題が叫ばれて久しい昨今ですが、「ゼロ・ウェイト」という言葉をご存じですか。新しいムーブメントとして広がりつつある、廃棄問題に対するアプローチの仕方の事ですが、簡潔に言えば「発生したゴミをどう処理するかあれこれ議論する前に、そもそもゴミの出ない暮らしを目指しましょう」という考え方です。

京都の「斗々屋」は日本初の、使い捨て資材を用いた個包装を一切行わないスーパーマーケットです。「斗々屋」では商品を出来る限り個包装せず、量り売りすることで「ゴミの出ないお買い物」を実現しています。量り売りの先進国ドイツでは二〇一四年ころからスタートしていますが、その成長率は目覚ましく特に二〇一八年頃から多くの新規店舗が開店しました。テイクアウトのコーヒーやランチ利用で、小分けにされた食品など手軽で便利になったライフスタイルによって発生する包装ごみの量はドイツで一八一万トン、日本では九〇〇万トンにものぼります。手軽で安易に頼ってしまう便利な個包装のライフスタイルですが、以前にもご紹介した海のマイクロプラスチックの問題や、焼却による二酸化炭素増加が地球温暖化につながります。

そこでドイツやフランスでの成功モデルを受け、日本でも二〇二一年に量り売りのスーパーが京都に誕生しました。

野菜をはじめ肉・魚・惣菜など七00アイテム超が量り売りされています。スピーディーに計量、購入出来るように、持参容器の重さを登録できるシールを利用した最新システムを導入したりと時代に即した量り売りにするため今後もアップデート予定です。量り売りは昭和時代には懐かしく、平成・令和世代には新しいスタイルが話題になり、子どもが親を連れて買い物を楽しむ姿も見かけるそうです。

コロナ禍でお家時間が増え自炊する方も増えたと思いますが、「ゴミも増えた」というお声もよく聞きます。

かくいう私も5人家族で以前はプラスチックごみは週に一度一袋だったのが、最近では週に二袋のごみが出るようになっています。

「斗々屋」を日常使いすれば、燃やすごみも資源ごみも劇的に減らすことが出来ます。

ごみがほとんど出ないゼロ・ウェイトな生活は、一度経験すると癖になるほど気持ち良いそうです。京都の斗々屋さんから始まる持続可能な社会を理想で終わらせない為にも私たち消費者もお店を選んでいく時代になりそうです。